有明に住んでいると、りんかい線の国際展示場駅から有明ガーデン方面へ向かう「イーストプロムナード」沿いを毎日のように歩くことになります。
先日、そのプロムナード沿いの一角がすっかり工事フェンスで囲われていることに気づいて…あれ、ここって前は何だったっけ?と一瞬考えてしまいました。
正体は、なんと2002年から22年間も有明のシンボル的存在だった「パナソニックセンター東京」の跡地!
このエリアが今、大きく姿を変えようとしています。今回は住民目線で、あの工事フェンスの向こうで何が計画されているのかをじっくり調べてみました。
因みに場所はこの赤い枠の部分です。
そもそも「パナソニックセンター東京」って何だったの?

私自身は入居する前からこの建物の存在は知っていましたが、実際に有明に住み始めてからは「イベントの帰りに寄れる展示施設」というくらいの認識でした。
パナソニックセンター東京は2002年10月にオープンした企業ショールーム。
家電やAV機器の体験展示に加え、子ども向け環境学習施設「リスーピア」なども併設されていて、有明のファミリー層にはそれなりに馴染みのあるスポットだったんですよね。
それが2024年12月25日午後5時20分、22年4カ月の歴史に幕を閉じました…!
パナソニックグループが2022年からの事業会社制導入にともなって、ショールーム運営のあり方を見直した結果とのことです。
閉館の少し前から「次は何ができるんだろう」という話題が近所でもちらほら出ていたのですが、ついにその答えが見えてきました。
工事の正体は「データセンター」と「ホテル」の2棟建て
結論から言うと、あの敷地(江東区有明3-5-1)にはデータセンターとホテルの2つの建物が計画されています!
事業主体は「アラン特定目的会社」というSPC(特別目的会社)。土地の所有は三菱UFJ信託銀行、信託受益権はみずほ系のエムエル・エステートが持っているという、いかにも不動産開発らしいスキームです。
そしてデータセンター開発を主導しているのが、アジア最大級の物流・データセンター特化型の不動産アセットマネジメント会社「ESR株式会社」。ESRにとってはこれが国内4件目のデータセンタープロジェクトになるそうです(大阪コスモスクエア、東久留米、京都けいはんなに続く4件目)。
データセンター:仮称「有明TK2センター」

- 地上7階建て(塔屋2層)
- 延べ床面積:約33,761㎡
- 建築面積:5,641㎡
- 高さ:57.8m
- 設計:戸田建設
- 受電容量:60MW(メガワット)
60MWと聞いてもピンと来ない方が多いと思いますが、これはかなり大規模なデータセンターの部類です。
昨今のAIブームでクラウド事業者やハイパースケーラー向けの需要が急拡大していることを考えると、東京都心部という立地の希少性も相まって、有明にこの規模の施設が来るのは正直ちょっと驚きました…!プレスリリースで確認できた画像はこちらです。

ホテル:仮称「有明ホテル」

- 地下1階地上14階建て
- 延べ床面積:約19,721㎡
- 建築面積:2,782㎡
- 高さ:59.8m
- 設計:大成建設
こちらは客室数や運営ブランドがまだ公表されていません。続報を待つしかなさそうですが、有明ガーデンやTOKYO DREAM PARK、東京ビッグサイトに近い立地なので、ビジネス・観光どちらの需要も見込めそうな予感がします。
今、工事はどこまで進んでいるの?

気になる工事の進捗ですが、2026年7月現在はまだ「地下解体工事」の段階です。
つまり、旧パナソニックセンター東京の建物本体を解体している最中で、データセンター・ホテル本体の着工はまだ先。
解体工期は2027年2月26日まで、本体工事の着工は2027年3月1日を予定しているとのことです。
正直「あの規模の工事フェンス、もう建物が建ち始めるのかと思ってました」というのが率直な感想でした(笑)。まだしばらくは解体・準備工事が続きそうです。
ちなみに、データセンターを主導するESRは2024年5月時点のプレスリリースで「2026年第2四半期着工・2028年第4四半期サービス開始」というスケジュールを発表していました。
ところが2026年6月時点の建設通信新聞の続報では、着工が2027年3月にずれ込んでいることが判明しています。
大規模開発ではよくあることですが、公表されているスケジュールと実際の進行にはタイムラグが生じるもの。この記事では最新の建設通信新聞の情報を優先してお伝えしています。
AIデータセンターが隣に来るってどういうこと?
タワマン住民としては「データセンターが近所にできる」と聞くと、正直いろんな気持ちが入り混じります。
電力・景観への影響は?
60MW級のデータセンターというのは、地域の電力インフラにもそれなりの負荷がかかる施設です。
こうした背景もあってか、江東区は2025年12月15日に「大規模データセンターに係る建築計画の早期周知に関する指導要綱」を制定し、2026年2月1日から施行しています。
対象になるのは「データセンター用床面積が延べ面積の過半を占め、高さ10mを超え、延べ面積3,000㎡を超えるもの」。
今回の「有明TK2センター」(延べ約33,761㎡・高さ57.8m)はまさにこの基準に該当する規模です。
この指導要綱では、建築主にお知らせ標識設置後15日以内の住民説明会開催、標識設置から30日以内の報告書提出などが義務付けられています。
つまり今後、正式な住民説明のプロセスが行われる見込みということですね。私も掲示板をこまめにチェックしておこうと思います。
景観面では、データセンターは基本的に窓が少なく無機質な外観になりがちなので、有明ガーデンのにぎやかな雰囲気とはまた違うテイストの建物が並ぶことになりそうです。このあたりは実際に建ってみないと何とも言えませんが…!
雇用・地域経済への影響は?
一方で、データセンターは建設・運用フェーズでそれなりの雇用や経済波及効果も期待できる施設です。
AI・クラウド需要の拡大を背景に、こうした大規模データセンターの新設は今や全国的なトレンド。有明という都心至近の立地が選ばれたこと自体が、このエリアへの注目度を物語っているのかもしれません。もっとも、周辺の資産価値にどう影響するかは個別の判断が絡む話なので、本記事ではあくまで「何が建つのか」の事実整理にとどめておきますね。
ホテルは有明では久々の大型供給
そしてもう一つの主役、ホテルの話。
有明にはヴィラフォンテーヌ グランド東京有明や相鉄グランドフレッサ東京ベイ有明、東京ベイ有明ワシントンホテルなど、これまでも複数のホテルが立地してきました。
そこに延べ床約19,721㎡・地上14階建てという規模の「有明ホテル」が加わるとなると、これはなかなかの大型供給です。
有明ガーデンや東京ビッグサイト、TOKYO DREAM PARKといったイベント・エンタメ施設が集積するエリアだけに、宿泊需要の受け皿としての期待も大きいはず。
運営ブランドや客室数の続報が出たら、また改めて記事にしたいと思っています!
まとめ:しばらくは「工事フェンスの街」が続きそう
というわけで、国際展示場駅前で進んでいる工事の正体は
- データセンター(仮称「有明TK2センター」、地上7階・受電容量60MW、ESR主導・戸田建設設計)
- ホテル(仮称「有明ホテル」、地上14階・大成建設設計)
の2棟建て計画でした。
現在はまだ解体工事の段階で、本体工事の着工は2027年3月予定。竣工・開業時期についてはまだ公式発表がないため、これはまた続報が入り次第お伝えしますね。

有明ガーデンやTOKYO DREAM PARKへ向かう途中、あのフェンスの前を通るたびについ様子をチェックしてしまう今日この頃です(笑)。
進捗があり次第、また記事にしますので、引き続きウォッチしていきますね。
それでは、また!
